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参加者

・「三脈法」   〔野口晴哉先生(野口整体)〕

“あれは敗戦の色が濃くなり、東京が連日連夜の空襲に脅かされていたころのこと——―。

 先生は道場に通ってくる人達に、『三脈をみる』ということを教えてくれた。

「左手の親指と中指で、両耳の下の脈を軽く押さえ、その左手首の脈を、右手の中指で軽く押さえる。三つの脈が揃っていたら、その場に居てもいい。もし乱れていたら、すぐに其の場を離れなさい」

 体は危険な場所を、すでに知っているということであろう。講習生の中で「そんな非科学的なことを‥‥」と、せせら笑った人がいた。そのAさんに、或る日バッタリ、目白駅で出会った。すると彼は息をはずませて、

 「一昨日の空襲で防空壕に飛び込んだ時、三脈をみたんですよ。揃っていないので、『ここは危険だぞ!』と叫んで飛び出したら、三人ばかりがついて来たので、夢中で走って走って逃げました。やはり爆弾が落ちたんですよ」

 Aさんは何ともいえない複雑な表情をした。防空壕には、まだ大勢の人が残っていたという。”

(「月刊全生」昭和56年11月号 野口昭子『予知』より)