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この本を読んでいて非常に興味深かったのは、越えられざる輪(リング・パス・ノット)と霊的枢密院について記述された以下の部分である。
(略)
この重要な点を考慮に入れた上で、瞑想訓練にもどろう。心の中にイメージを建て、利用したかったら、ぜひとも観察の習慣をつけなければならない。
先にいったごとく、これは最上の方法なのである。しかし、気をつけなければならないことは、この観察訓練を、他人の私語を「盗み聴き」する手段として利用してはいけないということである。
こうしたことが起こった例を知っている。この弟子は盗み聴きをとがめられて、実は音を聴きとる訓練をしていたのだと慇懃無礼に答えたという。これは些細なことだと思うかもしれない。
しかし、いかなる状況下であれ、心霊的手段や物理的手段を用いて、他人の私生活を覗きこんではならない。このことは、きわめて大切な点だ。
この禁令は聖書の中にある原理に基づいている。そこには「隣人の境界石を動かすものは罰せられるべし」とある。
原始的な生活の純粋に物質的、農業的状況の中では、このことは全く危険な所業であるが、もっと精神的な意味で、今でもこの危険は存在する。
別の大きな「結社」の中で、この禁令は「表面地上権を破るものは罰せられるべし」といいかえられている。
「この境界とは何か、境界石とは何のことか」とたずねるかもしれない。それに答えるためには人間の構造について、ある程度詳しく考察しなければならない。
われわれは、どうしても心を頭蓋骨という箱の中に納まっているものと考えがちである。しかし、それについては何も確かなことを知っているわけではない。
実をいえば、心は体のあらゆる部分にいきわたって存在しているのである。もっと正確に言えば、体の中に心があるのではなく、むしろ心の中に体があるのである。
心の領域は体のまわりに拡がっている。ちょうど、磁界が目に見える鋼鉄の磁石のまわりに拡がっているのと同じである。
われわれ一人一人のまわりに拡がっている力の領域を「オーラ」と呼ぶ。この自分自身のまわりにある特殊な力、つまりオーラの中で、仕事をしなければならないのだ。
その境界線が「通過禁止の輪」と名づけられている。この言葉は秘教の伝統の中で通用しているものだが、宇宙の境界をも意味している。
というのは、われわれ自身の小宇宙が、真の「自己」である、かの「霊」の意識の中で保持されているように、全宇宙は「永遠なる神」の意識の中で保持されていると教えているからである。
それゆえ、「通過禁止の輪」に注意を払わなければならない。決して他人の作業場を侵してはならないのである。
考えてみると分るだろうが、この根本原則はきわめて広い範囲に該当する。君はこの法則を君の哲学全体にわたって確立する必要がある。
君の中に眠っている隠れた能力を活用し始めるにつれて、それを「人々に影響を与える」ために利用したり、君の利益のために働かせようとする強い誘惑に駆られるようになるだろう。
現在、私益のために他人を動かす方法を教えようとする本が、おびただしく発行されている。
それを実行することは、洋の東西を問わず、秘密結社の中では固く禁じられている。もし、この境界石の規則を犯したら、私の弟子たることをやめなければならないときがくることを覚悟してもらいたい。
君の作業の動機は、要するに「私は奉仕するために知りたいのです」ということだとつねに想い起してほしい。君が他人の幸福のために君の能力を使う必要が起こったら、その機会が与えられるだろうが、そのような力を当人の同意を得ないで使おうとすれば、必ず危険にさらされるにちがいない。訓練のもっと後の段階で君はもう一度この法則に直面するときがこよう。これは根本法則であって、決してゆるがせにできない原則だからだ。
(『魔法修行 ―カバラの秘法伝授―』平河出版社 W・E・バトラー著 大沼忠弘訳 P.67~69より引用抜粋)
越えられざる輪(リング・パス・ノット)とは、他人との境界石、個人の周りに拡がっている力の領域「オーラ」を侵してはいけないという原則で、
魔術のマスターとか、オカルト的な実践者においては、他人の作業場を侵してはならないという倫理的な決まり事があるようである。
もっと一般的に言えば、他人の自由意志を侵害してはならないということであり、人を操作してはいけないということである。
但し、マーケティングの本などではどのようにすれば人に物を買わせることが出来るかといった購買心理学的なことが研究され、実践されていたり、また新興宗教が、信者を獲得するのに利用されたりする。
はっきりと意識的にではなくても無意識的に使われていたりする。
もっと酷くなれば、洗脳の技術などとして応用されている。
そうしたことを全て禁じているのが、越えられざる輪(リング・パス・ノット)という規定である。
こうした話は他の本に記されていたのを見て、知ってはいたが、こうした魔術の本の中で、真面目に語られているのを見て驚いた。
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